排気量が250ccを超える中型バイクや大型バイクは、ご存知のとおり、2年に1回の一大イベントがあります。
そうです、車検です。
一大イベントといっても、車検を心待ちにしている人は皆無でしょう。
お金はかかるし手間もかかるため、どちらかといえばライダーに嫌われているイベントです。
とはいえ、2年に1回、車検を行うその日は必ずやってきます。
そこで今回は、バイクの車検費用や、ユーザー車検とディーラー車検の違いなどについて解説します。
車検費用を安くするポイントもご紹介しているので、ぜひ本記事を参考にしてリーズナブルに車検を乗り切ってください。
バイク車検の基礎知識と法定費用
上述のとおり、排気量が250ccを超えるバイクは2年に1回の車検が義務付けられています。
そして、車検を受けるためには決して安くない費用がかかります。
「車検、来月だったのか…」と気付いたときの落胆は大きく、金欠の方は焦ってしまうかもしれません。
バイクの車検の費用はどのくらい?
バイクの車検に必ずかかるのが「法定費用」です。
法定費用の内訳は、「重量税」「自動車損害賠償責任保険料(自賠責保険料)」「印紙代」です。
それぞれの金額を掲載しておきます。
▼法定費用 重量税
- 初度登録より13年未満:3,800円
- 初度登録より13年超~18年未満:4,600円
- 初度登録より18年超:5,000円
▼法定費用 自動車損害賠償責任保険料(自賠責保険料)
- 24ヶ月の場合:9,680円
- 25ヶ月の場合:9,870円
▼法定費用 印紙代
- 基準適合性審査の印紙代:1,300円
- 自動車検査手数料の印紙代:400円
バイク車検のチェック項目
バイクの車検項目を知っていると、どのような整備が必要になるかが分かるので、日頃のメンテナンスで気にかける部分も変わってきます。
主な車検項目を下記に記載しておきますので、ぜひ押さえておきましょう。
▼外観
バイクの外観を見て、車検証の情報と一致しているかどうかチェックされます。
具体的には、寸法やエンジンの車体番号、反射板やタイヤの溝、ミラーなどです。
▼灯火類、排気ガス、騒音
灯火類では、ウインカーやヘッドライト、ブレーキランプやホーンなどが確認されます。
排気ガス、騒音は主にマフラーが確認の対象です。
▼その他
その他、スピードメーターやブレーキの制動力、エンジンオイルの漏れ、ヘッドライトの光軸、タイヤの残量やひび割れなどがチェックされます。
基本的に、ノーマルな状態のバイクなら車検に落ちることは少ないです。
車検不適合の社外品でカスタムしている場合は、車検に出す前に純正に戻すなどの対処が必要です。
また、車検に出す前にざっと外観をチェックするとともに、基本的なパーツが正常に動作するか確認しておいた方がいいでしょう。
ユーザー車検とディーラー車検の違い
バイクを車検に出す方法としては、「ユーザー車検」と「ディーラー車検」の2種類があります。
それぞれの特徴や違いを理解しておきましょう。
ユーザー車検
ユーザー車検とは、自分自身で陸運局(運輸支局等)にバイクを持ち込んで車検を受ける方法のこと。
ユーザー車検にかかる費用は通常、法定費用のみです。
初度登録より13年未満なら、重量税が3,800円、自賠責保険料(24ヶ月)が9,680円、印紙代が1,700円、トータルで15,180円となります。
ただし、保安基準に適合しない場合は、整備費用や部品代が別途必要になります。
とはいえ、整備費用や部品代を考慮したとしても、ユーザー車検なら20,000円程度で済ませられるでしょう。
ディーラー車検
ディーラー車検とは、バイクショップなどの車検を業者に代行してもらう方法です。
ディーラー車検の場合、法定費用のほかに代行手数料や事務手数料、整備費用などがかかります。
代行手数料は文字どおり、業者に支払う手数料のこと。
代行手数料や整備費用は業者によって差がありますが、 車検費用はトータルで40,000円~60,000円くらいを目安にするのがいいでしょう。
参考までに、ナップスと2りんかんの車検費用を掲載しておきます。両社ともに、3つの車検プランを用意しています。
▼ナップスのバイク車検費用
エコノミー車検 | スタンダード車検 | しっかり車検 |
---|---|---|
一般車両 | 一般車両 | 一般車両 |
40,180円~ | 47,180円~ | 57,180円~ |
ビッグスクーター・外車 | ビッグスクーター・外車 | ビッグスクーター・外車 |
45,180円~ | 52,180円~ | 62,180円~ |
※ 2021年1月現在
※参照:オートバイ車検|ナップス店舗情報総合サイト(https://www.naps-jp.com/shops/pit/shaken/)
▼2りんかんのバイク車検費用
基本車検 | しっかり車検 | しっかり&安心車検 |
---|---|---|
47,960円~ | 58,960円~ | 69,960円~ |
※ 2021年1月現在
※参照:バイク車検|2りんかん|認証工場-整備保証付き(https://2rinkan.jp/bike_syaken/)
ディーラー車検とユーザー車検のメリット・デメリット
ディーラー車検とユーザー車検のメリット・デメリットをまとめてみました。
ユーザー車検 | ディーラー車検 | |
---|---|---|
メリット | ・車検費用が安い | ・手間がかからない ・プランによっては、車検項目に限らずバイク全体を整備してもらえる |
デメリット | ・手間や時間がかかる ・書類に不備があったり、保安基準に適合していなかったりすると二度手間(再検査)になる場合がある |
・車検費用が高い |
ユーザー車検がおすすめの人、ディーラー車検がおすすめの人
普段から自分でしっかりバイクのメンテナンスができている人は、わざわざ業者に手数料を払ってディーラー車検を受ける必要はありません。
法定費用だけで安く済むユーザー車検にチャレンジしてみましょう。
ただし、ユーザー車検の場合、平日の昼間にバイクを陸運局(運輸支局等)に持ち込む必要があります。
平日昼間に休みをと取れない人や仕事が忙しい人は、ディーラー車検にした方がいいでしょう。
自分ではほとんどメンテナンスをしない人や、メンテナンスの知識がない人は、ディーラー車検を選択すべきです。
安いプランの場合は「車検を通すためだけ」の最低限の整備になりますが、上位プランにすれば、車検項目に限らずバイク全体をプロにメンテンナンスしてもらえます。
バイクの車検費用をお得にする方法
バイクの車検費用は少しでも安くしたいものですが、残念ながら「裏技」はありません。
ユーザー車検にするか、普段からこまめにメンテナンスをするかのいずれかと考えるといいでしょう。
ユーザー車検にする
バイクの車検費用を節約する方法で、もっとも効果的なのがユーザー車検にすることです。
上述のとおり、ユーザー車検であれば法定費用しかかからないので、大きな不具合がなければ20,000円以内に抑えられるでしょう。
普段からこまめにメンテナンスをする
ライダーのなかには、「車検のときにしっかり整備してもらえばいいから、普段のメンテナンスは必要ない」と考える人もいます。
しかし、この考えはNGです。
乗る頻度や乗り方にもよりますが、2年間まったくメンテンナンスをしていないと、消耗品が寿命を迎えていたり、パーツの劣化が進んでいたりします。
その状態で車検に出すと、高額な出費を強いられることになってしまいます。
一方で、普段からこまめにメンテナンスをしていれば、車検のときに無駄な整備費用や交換費用がかからないので、最小限の費用で済ませることができます。
まとめ:バイクの車検は賢くクリアしよう!
バイクの車検を安く済ませたいならユーザー車検にすべきですが、ユーザー車検は普段からきちんとメンテナンスできていることが条件になります。
手間や時間を考えてディーラー車検にする場合も、メンテナンスが行き届いている車両のほうが見積りは安くなるでしょう。
いずれにせよ、日々のメンテナンスが重要であることに変わりはありません。
日頃から行えるバイクのメンテナンスについて解説した記事もありますので、そちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
>> バイクの寿命を延ばすには点検・メンテナンスを徹底して故障を減らすのが鉄則!
また、バイクを良いコンディションで保つには、保管場所にもこだわらなければいけません。
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